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母子及び寡婦福祉法 第三章 母子家庭等に対する福祉の措置(第十三条―第三十一条)

第三章 母子家庭等に対する福祉の措置


(母子福祉資金の貸付け)
第十三条  都道府県は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又はその扶養している児童に対し、配偶者のない女子の経済的自立の助成と生活意欲の助長を図り、あわせてその扶養している児童の福祉を増進するため、次に掲げる資金を貸し付けることができる。
一  事業を開始し、又は継続するのに必要な資金
二  配偶者のない女子が扶養している児童の修学に必要な資金
三  配偶者のない女子又はその者が扶養している児童が事業を開始し、又は就職するために必要な知識技能を習得するのに必要な資金
四  前三号に掲げるもののほか、配偶者のない女子及びその者が扶養している児童の福祉のために必要な資金であつて政令で定めるもの
2  都道府県は、前項に規定する資金のうち、その貸付けの目的を達成するために一定の期間継続して貸し付ける必要がある資金で政令で定めるものについては、その貸付けの期間中に当該児童が二十歳に達した後でも、政令で定めるところにより、なお継続してその貸付けを行うことができる。
3  都道府県は、第一項に規定する資金のうち、その貸付けの目的が児童の修学、知識技能の習得等に係る資金であつて政令で定めるものを配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものに貸し付けている場合において、その修学、知識技能の習得等の中途において当該配偶者のない女子が死亡したときは、政令で定めるところにより、当該児童(二十歳以上である者を含む。)がその修学、知識技能の習得等を終了するまでの間、当該児童に対して、当該資金の貸付けを行うことができる。

(母子福祉団体に対する貸付け)
第十四条  都道府県は、政令で定める事業を行う母子福祉団体であつてその事業に使用される者が主として配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものであるもの又はその者の自立の促進を図るための事業として政令で定めるものを行う母子福祉団体に対し、これらの事業につき、前条第一項第一号に掲げる資金を貸し付けることができる。

(償還の免除)
第十五条  都道府県は、第十三条の規定による貸付金の貸付けを受けた者が死亡したとき、又は精神若しくは身体に著しい障害を受けたため、当該貸付金を償還することができなくなつたと認められるときは、議会の議決を経て、当該貸付金の償還未済額の全部又は一部の償還を免除することができる。ただし、政令で定める場合は、この限りでない。
2  都道府県は、第十三条第一項第四号に掲げる資金のうち政令で定めるものの貸付けを受けた者が、所得の状況その他政令で定める事由により当該貸付金を償還することができなくなつたと認められるときは、条例で定めるところにより、当該貸付金の償還未済額の一部の償還を免除することができる。

(政令への委任)
第十六条  前三条に定めるもののほか、第十三条及び第十四条の規定による貸付金(以下「母子福祉資金貸付金」という。)の貸付金額の限度、貸付方法、償還その他母子福祉資金貸付金の貸付けに関して必要な事項は、政令で定める。

(居宅等における日常生活支援)
第十七条  都道府県又は市町村(特別区を含む。以下同じ。)は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は配偶者と死別した男子で現に婚姻をしていないもの及びこれに準ずる者として政令で定めるものであつて民法第八百七十七条 の規定により現に児童を扶養しているもの(以下「配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの」と総称する。)がそれらの者の疾病その他の理由により日常生活等に支障を生じたと認められるときは、政令で定める基準に従い、それらの者につき、それらの者の居宅その他厚生労働省令で定める場所において、乳幼児の保育若しくは食事の世話若しくは専門的知識をもつて行う生活及び生業に関する助言、指導その他の日常生活等を営むのに必要な便宜であつて厚生労働省令で定めるものを供与し、又は当該都道府県若しくは市町村以外の者に当該便宜を供与することを委託する措置を採ることができる。

(措置の解除に係る説明等)
第十八条  都道府県知事又は市町村長は、前条の措置を解除する場合には、あらかじめ、当該措置に係る者に対し、当該措置の解除の理由について説明するとともに、その意見を聴かなければならない。ただし、当該措置に係る者から当該措置の解除の申出があつた場合その他厚生労働省令で定める場合においては、この限りでない。

(行政手続法 の適用除外)
第十九条  第十七条の措置を解除する処分については、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第三章 (第十二条及び第十七条を除く。)の規定は、適用しない。

(事業の開始)
第二十条  国及び都道府県以外の者は、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出て、母子家庭等日常生活支援事業(第十七条の措置に係る者につき同条の厚生労働省令で定める便宜を供与する事業をいう。以下同じ。)を行うことができる。

(廃止又は休止)
第二十一条  母子家庭等日常生活支援事業を行う者は、その事業を廃止し、又は休止しようとするときは、あらかじめ、厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。

(報告の徴収等)
第二十二条  都道府県知事は、母子家庭等の福祉のために必要があると認めるときは、母子家庭等日常生活支援事業を行う者に対し、必要と認める事項の報告を求め、又は当該職員に、関係者に対して質問させ、若しくはその事務所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2  前項の規定による質問又は立入検査を行う場合においては、当該職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3  第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(事業の停止等)
第二十三条  都道府県知事は、母子家庭等日常生活支援事業を行う者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第十七条の措置に係る配偶者のない者で現に児童を扶養しているもの等の処遇につき不当な行為をしたときは、その事業を行う者に対し、その事業の制限又は停止を命ずることができる。

(受託義務)
第二十四条  母子家庭等日常生活支援事業を行う者は、第十七条の規定による委託を受けたときは、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。

(売店等の設置の許可)
第二十五条  国又は地方公共団体の設置した事務所その他の公共的施設の管理者は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は母子福祉団体からの申請があつたときは、その公共的施設内において、新聞、雑誌、たばこ、事務用品、食料品その他の物品を販売し、又は理容業、美容業等の業務を行うために、売店又は理容所、美容所等の施設を設置することを許すように努めなければならない。
2  前項の規定により売店その他の施設を設置することを許された者は、病気その他正当な理由がある場合のほかは、自らその業務に従事し、又は当該母子福祉団体が使用する配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものをその業務に従事させなければならない。
3  都道府県知事は、第一項に規定する売店その他の施設の設置及びその運営を円滑にするため、当該都道府県の区域内の公共的施設の管理者と協議を行い、かつ、公共的施設内における売店等の設置の可能な場所、販売物品の種類等を調査し、その結果を配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの及び母子福祉団体に知らせる措置を講じなければならない。

(製造たばこの小売販売業の許可)
第二十六条  配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものがたばこ事業法 (昭和五十九年法律第六十八号)第二十二条第一項 の規定による小売販売業の許可を申請した場合において同法第二十三条 各号の規定に該当しないときは、財務大臣は、その者に当該許可を与えるように努めなければならない。
2  前条第二項の規定は、前項の規定によりたばこ事業法第二十二条第一項 の許可を受けた者について準用する。

(公営住宅の供給に関する特別の配慮)
第二十七条  地方公共団体は、公営住宅法 (昭和二十六年法律第百九十三号)による公営住宅の供給を行う場合には、母子家庭の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。

(保育所への入所に関する特別の配慮)
第二十八条  市町村は、児童福祉法第二十四条第三項 の規定により保育所に入所する児童を選考する場合には、母子家庭等の福祉が増進されるように特別の配慮をしなければならない。

(雇用の促進)
第二十九条  国及び地方公共団体は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、事業主その他国民一般の理解を高めるとともに、職業訓練の実施、就職のあつせん、公共的施設における雇入れの促進等必要な措置を講ずるように努めるものとする。
2  公共職業安定所は、母子家庭の母の雇用の促進を図るため、求人に関する情報の収集及び提供、母子家庭の母を雇用する事業主に対する援助その他必要な措置を講ずるように努めるものとする。
3  母子自立支援員その他母子家庭の福祉に関する機関並びに児童福祉法第四十四条の二 に規定する児童家庭支援センター、同法第三十八条 に規定する母子生活支援施設及び母子福祉団体並びに公共職業安定所は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、相互に協力しなければならない。

第三十条  国は、前条第二項の規定に基づき公共職業安定所が講ずる措置のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
一  母子家庭の母及び児童の雇用の促進に関する調査及び研究を行うこと。
二  母子家庭の母及び児童の雇用の促進に関する業務に従事する者その他の関係者に対する研修を行うこと。
三  都道府県が行う次項に規定する業務(以下「母子家庭就業支援事業」という。)について、都道府県に対し、情報の提供その他の援助を行うこと。
2  都道府県は、就職を希望する母子家庭の母及び児童の雇用の促進を図るため、母子福祉団体と緊密な連携を図りつつ、次に掲げる業務を総合的かつ一体的に行うことができる。
一  母子家庭の母及び児童に対し、就職に関する相談に応じること。
二  母子家庭の母及び児童に対し、職業能力の向上のために必要な措置を講ずること。
三  母子家庭の母及び児童並びに事業主に対し、雇用情報の提供その他母子家庭の母及び児童の就職に関し必要な支援を行うこと。

(母子家庭自立支援給付金)
第三十一条  都道府県等は、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものの雇用の安定及び就職の促進を図るため、政令で定めるところにより、配偶者のない女子で現に児童を扶養しているもの又は事業主に対し、次に掲げる給付金(以下「母子家庭自立支援給付金」という。)を支給することができる。
一  配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものの求職活動の促進とその職業生活の安定とを図るための給付金
二  配偶者のない女子で現に児童を扶養しているものの知識及び技能の習得を容易にするための給付金
三  前二号に掲げる給付金以外の給付金であつて、政令で定めるもの

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